不動産投資を始めたいけれど自分に融資が受けられるのか?金融機関から士業の属性はどの様に評価されるのか?
そんな疑問をお持ちの方もいらっしゃるかと思います。
今回は、メガバンクから地元信用金庫まで、合計5行から融資(事業性融資含む)を受けてきた私が、経験談を踏まえて、士業が融資が受けやすいかどうか?について、分析していきます。
士業の融資属性について実際のところ、どうなの?
結論から言うと士業の融資属性の評価は高いと考えています。
私自身の経験や、不動産投資を実践している周りの士業の方を見ていてその様に感じます。
もちろん、融資を受ける方の年収や資産背景によっても変わってくるとは思いますが、書籍等でもよく目にする「士業属性の評価は高い」というのは真実だと思います。
私自身の経験をお話しすると、独立開業から3期目で、確定申告が2期分しかない状態にも関わらず、メガバンク2行から融資を引いて不動産を購入することができています。
また、事業性の融資(経営する司法書士事務所に対する運転資金等への融資)については3行から借り入れがありますが、これまで、一度も融資を断られたことがありません。
私の他にも、独立開業後の確定申告が3期分ない状態で、不動産の融資を受けている方を複数名知っていますので、確定申告が3期分ないことは思ったよりマイナスにならないのではないでしょうか。(※もちろん、物件購入前に、懇意にされている銀行担当者に確認しておくのが良いとは思いますが。)
いずれにせよ、独立開業して十分な実績を残している士業、監査法人、大手税理士事務所、弁護士事務所に勤務する等、年収が高い士業であれば、不動産投資の初期の段階において銀行融資を引き出せる可能性は高いでしょう。
士業の融資属性はどうして高いの?
では、士業の融資属性はどうして高いのでしょうか??
以下の様に金融機関から評価してもらえることが理由である考えられます。
① 資格による参入障壁のため、一定量の仕事があり、廃業リスクが低く、安定的な収入を得やすい
② 難関試験を突破した信頼に足る人物(継続的な努力ができる人物である)
③ 独立開業している場合、定年やリストラがないため、働き続けることができる
②は銀行融資の場面だけでなく、営業活動を行う際にも、その様に見てもらえることは多いですよね。日頃の営業活動だけでなく、不動産投資においてもこの様な評価は上手く活用していきたいところです。
属性が高い士業は不動産投資で成功しやすいのか?
属性が高い士業だからといって、不動産投資で成功しやすいとも限らないのが難しいところです。なぜなら属性が高いということは融資が受けやすいということですので、場合によっては、ダメな物件でも金融機関から融資が出て、買えてしまうことがあるからです。
「融資がフルローンで出るから」ということで、あまり物件について調査、収支のシュミレーションを行わずにダメな物件を購入してしまう方もいらっしゃいます。
つまりは、属性が高いからと言ってそれに胡坐を書いて、不動産投資の知識を深めることや、物件購入時の調査・シュミレーションについて怠ってしまうと、属性が高いことが仇となってしまう危険性もありうるのです。
これは本当にもったいないことだと思います。
まとめ
- 士業の融資属性の評価は高い
- 経営する事務所の業績が良ければ、確定申告が2期分しかなくても融資を受けられる可能性は十分ありうる
- 士業の属性が高く評価されるのは、「資格による参入障壁のため、一定量の仕事があり、廃業リスクが低く、安定的な収入を得やすい」と評価されること等が理由だろう
- ただし、属性が高いからと言って不動産投資で成功するとは限らない
- 属性が高い=ダメ物件でも買えてしまうことがあるからである
- 士業属性に胡坐をかかずに、不動産投資に関する知識を深め、物件購入時には物件の調査や収支のシュミレーションを詳細に行うことが大切